題材は映像制作で、65歳の未亡人女性と20歳の映像専攻男子美大生のダブル主人公。この設定だけでもう胸を掴まれた。
映画づくりの世界に飛び込むうみ子さんと彼女の背中を無意識にぐいぐい押している海くんの関係性がなんとも言えず良い。
読んでいて「何を始めるにも遅いなんてことはないのだ」と背中を押されたような気持ちになるし、「いくつになっても知らないことにワクワクして挑戦する」ことを肯定してくれている。
また、作中でうみ子さんは幾度も周囲からの「無意識のバイアス」に晒されてその度に自己防衛のために自らの本心を偽ってしまう。ここの描写も胸に刺さるし、自分もどちらの側にも立ったことがあるだろうなとはっとさせられた。
他にも、「このマンガがすごい!」と思ったものはいくつもある。でも長くなるし、あとちょっとだけ一言で紹介して終わりにする。